Monday, January 25, 2021, 07:14 PM
昨日の新聞には薬の記事が二つありました。
アルツハイマーの”予防”薬だそうで、その治験が始まるとのこと。
脳みそにアミロイドβが溜まっちゃって惚けちゃったのは治せないのですが、その予備軍になる前に阻止しようという試みだそうです。
国内での治験参加者は東大や国立長寿医療研究センターにて募集するそうです。
無症状の55〜80歳が治験対象
自分は年齢が足らないので参加できませんね。
そもそも自分で呆け気味だから参加しようという自発的な人はいるのかな。
治験に参加しろよと言いたい人はいるんだけどさ
そういう人はまず参加しないだろうね。(自分がおかしいとは感じていないから)
切実に必要性を感じる職種は頭脳労働者なんでしょうが、医者とか弁護士といった士業でしょう。
中国だったら強制的に二グループに分けられて、10年20年という長い期間で経過観察できるんでしょうけども。
こういう長期の治験は国際連携でやらないと無理でしょう。
もう一つは体内にあるアミノ酸の一種「GLS1」の働きを阻害すると、老化細胞が自滅していくメカニズムを東大が発見したという記事。
体内での老化による疾病(例では非アルコール性肝硬変、動脈硬化、慢性糖尿病)にマウスでは効果があることが実証されたそうです。
誰もが嫌がる「老化と惚け」に日本では結構いいせん行ってるねという記事でした。
ただ人生120年時代とか150年時代なんてゴメンだね。
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Friday, January 22, 2021, 05:31 PM
新聞のスポーツ欄は普段は読みませんが、ふと目にした記事を載せます。
高校総体のスピードスケート5000mで諏訪の高校生、松本一成選手が初優勝です。
その松本一成選手はマウンテンバイクでもアジア選手権ジュニア部門の覇者でもあるのです。
スケートと自転車という二刀流で頂点にいるということ。
どちらでも世界を相手に出来るなんてすごい。
自転車競技ではスケートやクロスカントリースキーの出身が多いです。
使う筋肉が似ていることと、夏場のトレーニングに自転車がよく使われるから。
心肺能力が必要な種目では水泳出身も多いかもしれません。
冬季オリンピックのスノーボード選手が、今度正式種目となったスケートボードを兼ねることもある。
これはほぼ同じスポーツと見なせますがね。
身体能力が高い人はスポーツ種目を替えたとたん能力が開化するという例も多い
逆に小さいときからスパルタ式で一つの競技ばかりさせられていた”スポーツエリート”は寿命が短いですね。
高校総体を20年ほど前に運営の手伝いをしたことがあります。
そこは私立大学のスカウトの場でもあります。
でもせっかく大学生になるのなら違うスポーツをやりたいと思うこともあるでしょう。
周りが進路を決めてしまうという不満を直接訊いたことがあります。
大学でスパッと辞めてしまう人も結構多い。
日本でスポーツを続けて、それを職業にするには体育教師か指導者しかありませんから自分で見切るのでしょう。
それが証拠に私立大学のスポーツ入学で入った生徒は、凡庸な成績しか残せなかったら普通に就職していきます。
そして一切やらない。
こうしてスポーツ人口は少子化人口減でどんどん減っていくのです。悪循環です。
サッカー選手が野球をやっちゃいけない法律があるわけじゃなし、ラグビー選手が相撲を取ったらいけないわけでもない。
それなのに日本のスポーツというと、その道一本で精進するみたいな精神論があるようで気味が悪いです。競走馬でも育てているつもりなんだろうか。
若いときには未知の可能性があるのだから二つ三つ違うスポーツをやるということも、能力が伸びるときにこそやってみる方がいいと思うのです。
トライアスロンなんて、水泳と自転車とマラソンの三人が遊びで始めたのが発祥なのですから。
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Friday, January 22, 2021, 03:59 PM
大規模で原始的な原発は今後も安定した電力源に成り得るかというと課題がありすぎます。
だからこそ、安全で小型で、放射性廃棄物が少ない新型原子炉を国家プロジェクトとして開発すべきだと思っています。
菅内閣も脱炭素社会というスローガンで政府方針に盛り込んだようです。
そしてオイル業界を敵に回してでもバイデン大統領もクリーンエネルギー政策を推進するようです。
1)電力業界は既存原子炉の改修による延命措置を要望し
2)アメリカGEは小型で安全なSMR型を推して
3)日本政府は高度な技術レベルを要求する高温ガス炉を目論んでいます
いちばん実用化が先の先なのが政府案の高温ガス炉です
だいたい金属ナトリウムを熱媒体にして大失敗した増殖炉ふげんに懲りていないのかいな。
菅内閣と文部科学省の原発利権があけすけです。あーやだやだ。
一方で小型原子炉はメリットがいっぱいあります。需要があるところに設置すれば遠距離の送電線が要らない。需要にあわせて細かな出力制御ができるなど。
三菱も東芝も撤退したいまでは、日立だけが原子力企業です。
ぜひ早期実用化をめざしてほしいです。
でも40年か50年後です。
検索キーワード:原発:
科学的な思考ができない人たちの「はやぶさ2」熱狂の違和感
要旨がはっきりした文章の見本例
アメリカでは既にメルトダウンしない新型原子炉が実用化寸前です
裁判官という、この思い上がった人格こそ糾弾されるべきだ
Facebook上の発言をFacebookが評価するのは矛盾を生む
国産天然ガスを利用する発電会社から電気を買いたい
美しい言葉、知的に感じる文章とはなんだろうか
巨大公益企業の不祥事の罪を問わない霞ヶ関、株主
サッチャリズムへの怨嗟が今の英国BREXIT運動なのにサ
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Wednesday, January 20, 2021, 03:13 PM
ゲテモノ喰いというイメージがいまではあるようですが、周りが田んぼだけだった小学生のころは、稲が実り始めるとイナゴが必ず食卓にありました。
隣に住む農家の大家さんから毎年大量に届けられていたから。
ビニール袋にパンパンに詰められたイナゴ君たちをみるとさすがに「うぉー」となります。それが晩には佃煮にされ、ご飯のおかず、酒の肴となり味はけっこういけます。
当時スーパーの店先には駆除した雀が串焼きにされてましたし、大きな桶ではドジョウがたくさん泳いでいました。
だから普段でも土鍋で煮られたドジョウがあり、脇にはイナゴが山のようにあったのが、私の子供の頃の食卓です。
肉なんかそんなに毎日でた記憶がないなあ。
蜂の子を食べたのは大人になってから。
アウトドア雑誌で紹介されていた山里の食卓、囲炉裏を囲んだ食事に興味を持っていました。
竹筒で燗した日本酒、串焼きの岩魚(いわな)や山女魚(やまめ)、朴葉(ほおば)に載せた味噌、そして蜂の子
・・・味は覚えてないです。
似たようなものでどっかの養蚕が盛んだった地で蚕を食べたような気もします。
たぶん居酒屋で蝮(まむし)酒と並んで普通にメニューで提供されていました。
こういうものはその土地の食文化ですから、積極的にためしてみたいものです。
ただし、東京で放映されている旅番組では芸人やタレントが罰ゲームのようなノリで騒いでいる画面を観るたびに不快です。
その土地では食べ物なのだから、静かに喰えと毒づきながらチャンネルを変えます。
そうだそうだ、小学生のときは同級生の家では田んぼで掴まえた食用蛙は普通に唐揚げになってた。
鶏肉と同じでおいしいそうです。
四つ足を食い始めたのは長い長い人類史ではつい最近のことなのですから、また日本古来からの食事に戻るだけのこと。
昆虫ではありませんが、蛇の加工品を頂いたことがあります。浅草の蛇善という有名なお店の高級品。
脂気のない魚のような味です。
記事ではコオロギを取り上げていますが、食糧危機に備える意味も込めて、生きるための知恵としてもっと広めて欲しいですね。
究極は、人間も最後は食料原料になること。
これこそがSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の最終到達点ではないでしょうかね。
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Monday, January 18, 2021, 11:59 AM
昨日の新聞にふるさとが紹介されていたのでメモです。
勝光寺(しょうこうじ)では滝業ができる寺として知名度があるそうです。
へえ知らなかった。
きっと大阪のテレビではよく取り上げられるのでしょう。
全国紙に載ったことで知りました。
冷水浴は健康によいです。気合を入れるときには、自分も冷水で目を覚ます。
とっても寒いときは・・・膝下だけでもいいです。
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Monday, January 18, 2021, 09:05 AM
昨日は副島隆彦先生の定例講演会におりました。
前座として一時間だけ自分も少しお話をさせていただきました。
今回の会場に掲げられたタイトルが
悪辣なディープ・ステイトと闘い続けるトランプとアメリカ国民
すごくおどろおどろしいお話でした
キーワードはディープ・ステート
そして頑強に対抗するトランプと軍隊
ワシントンDCは戒厳令状態です。アメリカはとうとう分裂する。
全米7割のトランプ支持者たち(バイデンは3割に過ぎない)の怒りが爆発する時が迫っているようです。
通常は副島先生の講演の前に、出版された本を紹介させてもらう時間をいただけるのです。それがもう7年前のこと。
前回上野博物館で講演させていただいたとき、『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』が刊行され、『蕃書調所の研究』(成甲書房)に取りかかっているタイミングでした。
今回もお時間をいただけると思っていたのですが、一年半近く副島隆彦先生の講演会が開くことが出来なかった。
やっと会場の定員数が半分という条件で開催できるようになり、お話をさせていただきました。
私のお題は
『日本の知識人はみんな隠れキリシタンだった』
世界情勢が緊迫しているのに、なんか場違いだった(笑)
本来なら2019年の11月か12月の講演会でお話しするつもりでしたからね。
1時間で伝えるということは大変難しく感じます。
前回に続いて今回も強く感じました。
マイクを握り、ポインターを握るために話ながらパソコンの操作ができないのです。
一番悔やむのが、運営者が変わったことでスムーズな進行ができなかったということです。次回はもっと滑らかにやりたいものです。
江戸時代の数学者、関孝和らのお話と何を研究したのかをお伝えしたかったのですが、伝え切れたかどうかは心許ない。
そして最後にお見せしたかった壮大な『数学世界の俯瞰図』(東京理科大の数学体験館に掲げられている大きな図)を見ていただけなかったことです。
(※唯一掲載された科学雑誌(現在は廃刊)のコピーをここに載せますが、著作違反であればすぐに削除します)
著作権がありますから、自分が参考にして作成した簡略図をここでも再掲しておきます。
いろいろな言語があるように、数学といってもいろいろなグループがあり、しかもそこで使われる用語も違います。
数学が苦手という方は、まずこの広大な地図を眺めてみると、何が解らないかがわかるかもしれませんよ。
『宇宙』は英語では3つの単語があります。
余談ですが、ノーベル賞を狙っている方は右下(Space)か真ん中(COSMOS)の分野を、フィールズ賞を狙う方は左上(Universe)の分野をお勧めします。
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Thursday, January 14, 2021, 03:43 PM
半藤一利が享年90で亡くなられたので、久しぶりに著書を手に取ってみました。
『幕末史』半藤一利 新潮社 2008年
ペリー来訪(1853)から西南戦争後(明治11年)までを時間軸で区切って章分けした構成となっています。
歴史教科書に細かく解説を加えたのが半藤一利の特徴
いろいろと余白に書き込んであり、当時の自分がどのように読んでいたのかがわかります。
正直、布団に入って読むには丁度良かった。
章分けされているので、少しずつ読み進められるから。
この本はベストセラーとなった『昭和史』の2匹目のドジョウでつくられたもの。
人物やその役割を知るなら半藤一利の本は便利かもしれません。
ただ司馬遼太郎の史観に共感している箇所がたくさんある。主観も強い。
なぜなら兵隊にはなっていないが、東京大空襲で爆弾が降り注ぐ恐怖を経験しているから。
『ノモンハンの夏』では司馬遼太郎と心底で共闘しているわけです。
双方ともに共通する上級階層に見棄てられたという憎しみ
『日本の一番長い日』は映画になりましたね。玉音放送を阻止するためのクーデター部隊と天皇の警備隊との闘い。
これは軍事ジャーナリストとの仕事を通じて元将校を取材したノンフィクションなので読み応えがあります。
半藤一利の著作でお勧めは『日本の一番長い日』、これぐらいしかない。
『昭和史』『幕末史』も売れた本の割に”読了したという満足のない本”です
なんでかなーとあとがきを読み直したら、慶応大学の夜間社会人講座で話したものをテープ起ししたものなんです。
歴史に興味を持つお年寄りたちに語っているので、どうしても迎合的な文や同意を促すような文がある。
自分で調査した『日本の一番長い日』というノンフィクションではなく、歴史作家たちのダイジェスト版にすぎない。
それを一冊で読めるというお得感ぐらいしか感じませんでした。
だから『昭和史』は買う気もなかったのでしょう。今思えば。
『漱石先生ぞな、もし』の方に興味があります。
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Tuesday, January 12, 2021, 10:38 AM
啓蒙(けいもう)という言葉は日本の近代史の中でよく見かけます。
それじゃあこの言葉を正しく理解している人はどれだけいるのでしょうか。
『福沢諭吉が明治の啓蒙家であった』
このような一文で、具体的に諭吉がどのような考えで行動を起したかをすらすらと言える人は少ないでしょう。
副島隆彦先生の担当編集者である小笠原豊樹氏はドイツ哲学の研究者であり著作もお持ちです。
自分の執筆ではこの『啓蒙』については熱を込めた説明をしていただきました。君主制に対しては批判的な考え。
英語のEnlightenmentは光を射すという意味です。暗闇(盲)の状態を明るくするということ。
この記事ではドイツの名宰相メルケル氏の発言からどれほど啓蒙主義を重んじているかがわかります。
人は科学的な思考を重んじて理性を進歩する(させる)のだ
という頑なな考えです。
キリスト教の教義から一歩離れて”科学的”な思考を重視するユニテリアニズムとも近い考えです。
ところが啓蒙という単語のイメージは堅苦しく、インテリが旧来の思考に固執する愚民を指導するかのように捉えがちです。
曖昧模糊な左翼用語と一緒になって攻撃的な感じさえします。
漢字の語源の元である中国古典『風俗通義』での意味はそれで正しいのです。
でも本来は自分で考えて行動する、自主独立の精神なんです。
この記事では中国の”儒学的な啓蒙の概念”がヨーロッパに逆流して融合してしまったとも指摘しています。
個人の概念に過ぎないのに、帝国主義にも都合良く啓蒙活動は利用されたのではないでしょうか。
明治の知識人が命がけで訴えた啓蒙主義と現代に濫用される啓蒙主義はニュアンスが違うことを頭に入れておきます。
過去ログ:
『福沢諭吉 フリーメイソン論』は歴史捜査手法による完璧な論証である
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Saturday, January 9, 2021, 12:18 PM
NHK教育 サイエンスZERO
「新型コロナ“第3波”まっただ中! 全論文解読から見えた戦略SP」
新型コロナ緊急特集。冬の到来とともにかつてない勢いで感染が拡大している。NHKが開発した人工知能AIで世界の20万本の最新論文を徹底解読、新型コロナと闘うためのカギを探る。寒く乾燥しがちな冬の気象条件がコロナの感染にどう影響し、どう対策すればいいのかも見えてきた。感染したときに注意するべき症状とは?気になるワクチンについては国立感染症研究所の専門家が徹底解説!今知っておきたい情報満載でお届けする。
湿度が10%になると粘膜が異物を輩出する能力が50%の時と比べて著しく低下することがコンピュータシミュレーションで判明。
4万年前に絶滅したネアンデルタール人のDNAを持つ人が重篤となることが判明
特徴的な15箇所中13箇所が重篤な患者に共通であった。
死者が多い東南アジアではネアンデルタール人由来のDNAを持つ人が30%。しかし日本や中国など東アジアではほとんどいない。
mRNAワクチンに関すること
プラセボ群に対して90%の抑制効果があった。実際の摂取にアレルギーを持つ人がアナフィラキシーを起こした例があったが、これは通常の人には起こらない。
一方ではアメリカでは優先してワクチンを打つ医療従事者は予定の3割しか接種されていません。また医療従事者の4人に1人が拒否しています。
あまりにも接種拒否が多いので、アメリカの病院では特別ボーナス(500ドル程度)を与えたり、レストランの無料クーポンといった飴を配っているそうです。
医療の現場にいる人たちは薄々と何か感じているのではないでしょうか。
実験用モルモットに自分もされていると
私は非常事態宣言には冷ややかです。一部の持病を持っている人、つまり不健康な人だけが重篤になるのは仕方がない。どのみち例年インフルエンザでも亡くなるのですから。
2021/1/8 No.4331
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10秒で読む日経!
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今日のNews
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●米疾病対策センター(CDC)によると、全米にすでに2100万回分のワクチンが
供給されているにもかかわらず、7日までに1回目の接種を受けたのは約600万人に
とどまる。連邦政府は昨年末までに2000万回分のワクチン接種完了を目標に掲げて
いたが、これには遠く及ばない状況だ。
保健当局によると、医療従事者の約25%がワクチン接種を拒んでいる。
ロイター 2021年1月7日
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佐々木の視点・考え方
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★新型コロナ感染症向けワクチンの配布が始まって1月弱経っていますが、
接種する人数が予想をはるかに下回っているそうです。
昨年末までに2千万本の接種予定だったのに、1月7日までに6百万本の実績
ですから、予定の3割しか接種されていないようです。
ワクチン接種は、最初に、罹患者と密接に接触する医療関係者に接種しています。
つまり、一般の人より医学的な知識が高い人たちです。
医学知識が高い医療従事者の4分の1もがワクチン接種を拒否するのは何故でしょう。
これは、ワクチン認可があまりにも早すぎたことへの不安です。
WHOは昨年1月に、不安からワクチン接種を忌避する人が多くいることが、
世界の健康に対する脅威として挙げていましたが、それが実現しました。
一般人の立場では「急ぎ過ぎは安全であるはずがない」というのが自然な感覚です。
まして、開発過程を見れば、ワクチン接種後の経過観察が貧弱であり、
どんな副作用が起きるかの確認がされていません。
治験のワクチン接種が始まったのは、早い人で昨年10月ですから、接種した
数百人の人の、3か月の経過観察しかないのです。
こういう人に副作用が出るよという注意喚起そのものがないのです。
早期にワクチン接種をする人は、人体実験をされていることになります。
現在のワクチン接種拒否が続けば、国や地域に集団免疫ができるまでの時間が、
予想されていた今夏よりも遅くなることになりそうです。
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Wednesday, January 6, 2021, 01:39 PM
本年も六城ラヂウムをよろしくおねがいします。みなさまの信頼に応えられるよう精進します。
さて
年末の新聞に興味を惹く広告がありました。
『科学者たち58人の神観』 森上逍遙著 桜の花出版
結局、量子力学や天文物理学を極めると言うことは、自分とは何か、どこから生まれたのかといった根源を突き詰めることになるからとても哲学的な対象になっていきます。
そういう前提で最新の科学を眺めると、すこしづつ神の存在に、わずかですがにじり寄っているという感傷を覚えます。
すぐに注文しようとアマゾンを開いたのですが、なんとこの出版社はアマゾンを拒否w
丸善に在庫を確認したら、やっぱりお取り寄せでした。
すぐに読みたいのですが、新聞広告を出しているような書籍でもすぐには入手できません。
ジリジリとして到着の連絡を待つことにします。
それにしても、同じ事を考えている宗教者はいるもんなんですね。
逆に言うと宗教的感覚を備えていないと科学者ではない
そういうことです。
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Sunday, December 27, 2020, 10:20 AM
本日より1月6日まで休業します。
ご注文は可能ですが、発送は6日以降になることをご了承ください。
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Monday, December 21, 2020, 06:30 PM
今日21日が太陽系では横綱級の惑星同士が最接近で見えます。
南西方向だというので、南が開けた場所はどっかにないかなと考えます。
隅田川の橋の上なら見えるかもしれない。
でもビルで見えなければあきらめるしかないですが、とりあえず駒形橋に行ってみました。
日没前ですが、すぐに木星を見つけました。というか一番明るい星が木星です。
をを確かに右上にも小さな光(土星)が見える。思っていた以上に近い近い!
さあ夜の帷(とばり)が降ろされてゆきます。今日は澄んでいて夜景もきれいです。
コンパクトカメラではこれが限界です。それでもちゃんと土星と木星がはっきり映りますね。
橋の欄干にもたれて一生懸命カメラを構えていたら、となりのオジサンも双眼鏡を取り出していたので、声をかけてみました。やっぱり同じく木星と土星を観に橋に来てみたのだとか。自分と同じく両惑星の近さに驚かれていました。
小さな望遠鏡か倍率の高い双眼鏡があれば土星の輪と木星の衛星までふくめて一緒に眺めることができたでしょう。
とにかく素晴しい天文ショーです。
一緒に観察したオジサンはご夫婦で今年の流星群も眺めたそうです。ただスカイツリーの明るさは、そんなときは恨めしいよねと笑ってました。同意です。
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Friday, December 18, 2020, 12:28 PM
究極の肉体労働が軍隊であり、究極のサービス業では医療(介護含む)だと自分は考えています。
読売新聞ではAIが導入されつつある医療現場を紹介(5回連載)していました。
1,2回目は画像による自動判断
3回目は質問項目から推測するナレッジデータベース
4回目はセンサーによる個人の行動予測
5回目は患者や薬剤の自動配送
つまり医者の能力差を補完し、看護婦ら周辺業務の低減のためにAIが活用されつつあるということ。
もっとも人手が足りないどんな職業でもあてはまりますよね。
言うまでもなく、なぜ医療現場からAI化が始まるのかといえば、潤沢な資金があり、厚労省傘下に組織化されているからでしょう。
それに医療の質の向上を錦の御旗とすれば導入に誰も反対ができない。
自分が期待するのは、このシステムがそのまま他の業種にも転用されることが普通になること。
いまでも大量の処方データベースができれば薬局の薬剤師の役割は在庫管理ぐらいしかしなくていいし、それさえもAI化されれば人は要らなくなります。
医薬品流通業は単なる流通小売業者と何も変わらなくなる。
裁判では過去の判例をどれだけ優位に知っているかが勝敗の決め手ですが、ナレッジデータベースとAIが弁護士の代替となってくれるでしょう。
画像診断やセンサーを張り巡らせた予兆予測システムは、工場や発電所の保守管理にそのまま転用できます。
自走式小型移動手段は病院内だけではなく、もっと活躍場所があるでしょう。たとえば東京ディズニーランドなどで。
ガキ共は走り回らせて金づるの爺婆は自走車いすでついて回れば、チャリンチャリンお金が取れるんだろうけどなあ。
そこまで阿漕(あこぎ)にならずとも、東京駅などの巨大ターミナル駅では路線の乗り換えだけでぐったりします。
この長い長い通路にミニ列車でも走らせろよと思います。100円ぐらいなら払うからさあ。
でもこういうことができる企業は限られているし、実際このようなヴィジョンをもつ大企業はないでしょう。
なぜなら頑なに自分の今の仕事を否定することには誰でも消極的だからです。
医師や弁護士といった士業はなおさらです。だけどもここはブルーオーシャン(競合のない市場)なのですから、そういう企業が現れて欲しいものです。
でも日本では大企業の経営者なんてほとんどが年寄ですから、革新性などは望めないでしょう。
30代40代が企業のトップじゃないと社会改革など望めません。
テクノロジーは既にあるのに活用されないのはもったいないことだ
過去ログ:
知っているという事は簡単にできるようになった
人間はHumanbeingであってHumanDoingではない(時間泥棒社会に抗え)
経済学とは楽観主義者(optimist)による楽観主義者のための学問(洗脳)である
国連を支配し通信国際規格を握った中国の勝ちだ
文系とか理系という区別が知性を歪めている
人工知能(AI)のためのデータ収集機関:がん研究センター
中国に倣って顔認証システムの構築を急ぐべきだ
震災復興を契機にAIは大活躍(鱈の性別判断)
IBM Watsonが医療分野でみせた実力
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Wednesday, December 16, 2020, 11:25 AM
12月7日読売新聞のテレビ欄下にあった広告です。
3年定期預金で金利が0.6%!
んっ!?なんか桁間違えているのではないの?と思いました。
国債の金利がほとんどゼロで、ほとんどの銀行が3年定期で年利0.01%程度ですからこれは60倍の金利です。
そんな怪しい数字を全国紙で堂々と掲載していることに驚きました。
だいたい高金利を謳うものは、オプションや外国株という変動が大きい市場で丁半博打を顧客の金でやっているだけ。そのうえ法外な手数料もとる。大損したら顧客の損失という、誰でもできる詐欺商法。
昼飯を食いながら、あやしげなこの信用金庫に興味を持ちました。
ああ、ハナ信組は朝銀系よ・・・
金融業界に詳しい人に聞いたら、即答です。そうなんだ。
朝銀信用組合が2002年に破綻して、事業譲渡をされた朝鮮系信用組合のひとつが上記の信用組合です。
「ハナ」は朝鮮語で「1」を指す言葉だそうです。
バブル崩壊度94年から10年を経てやっと破綻処理へとなった経緯には、京都出身の大物代議士・野中広務がずいぶん深く関わっていたとのこと。ご自身も被差別集落出身を広言されていましたから、在日朝鮮人ともつながりがあったようです。
北朝鮮系の金融機関ですから、お金がどこへ運ばれていくのかなんてわかりません。
まあ半島系の人たちには欠かせない金融機関なんでしょうが、読売の一番目立つところに広告をだしていることに驚きました。
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Sunday, December 13, 2020, 08:07 PM
お友達からヨットに乗りに行くからというお誘いがあり、朝から出かけました。
ただ今日はほとんど風が吹いていません。
こういう日はチャプチャプンと波に漂い、やることがないので、たいていは飲んで昼寝ぐらいしかない。釣りができれば時間も有意義かもしれない。
船遊びってのはそもそも何もせずに揺られていることだと思います。
どうせ風が吹けば、あっちだこっちだと動き回ることになるのですから。
そのときにそれぞれの役割をきっちりこなせばいいのです。
時間の過ごし方は人それぞれ
何かしていないと落ち着かない人。まわりに気遣いおしゃべりをする人。独り舳先で遙か先を見つめるだけの人(俺です)
この何もしない時間を苦痛に感じるかでヨット遊びが好きになるかの大きな要素だと思います。
それと係留されているときは、修理や掃除など山ほどやることがありますし、お金はどんどん出て行くばかり。
つまり天性の楽天家、怠け者体質がないと身を持て余す。そして強風が吹けばとっさの行動力と判断を問われるので、経営者にはセーリング好きが多いのでしょう。
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Wednesday, December 9, 2020, 12:21 AM
福井県大飯原発に対する住民訴訟での大阪地裁での「再稼働を認めない」という判決がでました。
その判決に対して読売の社説がぐだぐだに書いてます。(結論がなんだこりゃ)
なんだか良く判らない社説に代わって私が言います。
科学的な思考を持たない日本人が浮かれるなよ、はやぶさ2で
はやぶさ2が完璧に任務を遂行したことは、確かに偉業です。
わずかな資金をやりくりして、このミッションを完遂したことは、私も歓喜の声をあげました。
すごい、すごい!
でもなんで、大飯原発の再稼働に反対している人たちがいるのかが理解できません。
なんで「はやぶさ2」は喜び、安全性基準に則した大飯原発の再稼働に固執する人たちがいるのかが不思議です。
いえ、原発が存在することへの賛否はあってしかるべきなのですが、大阪地裁の判事も反対派と同列であっては公正な判断ができないでしょうよと思うのです。
針の穴を100m先から通すような精密で緻密な航行をしてきた「はやぶさ2」を褒め称える一方、人の叡智を越えた禍がおこるかもしれないから稼動反対!では矛盾してませんか?
くだらないので寝ます。
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Sunday, December 6, 2020, 09:11 PM
伊豆七島のひとつ神津島(こうづしま)が暗い夜空を保護する活動をしているという記事。
いちおう東京都に属していますが、伊豆の下田に近い。フェリーがあるので行こうと思えば、浜松町の竹芝桟橋から比較的気軽に行けます。行ったこと無いけど
東京都神津島村はダイビングや釣りで人気らしいです。行ったこと無いけど。
神津島では村を挙げて暗い夜空の維持に努めているということです。
暗い夜空はいまや先進国では稀少に属する
不謹慎ながら、9年前の東北震災のおりに、福島の山奥で眺めた夜空はとてもすごかった。
真っ黒な闇夜で浮かび上がる降り注ぐかと思うほどの星々
人工の光が無くなると、こんなに夜空とは賑やかなのかと驚きました。
天の川がはっきり見えるのです。
古代の人は毎晩このような空を眺めていたのだなと思う反面、現代の生活においては見えなくなっている。光の害(光害)といいます。
光害の中で生活しているのが現代人です。
光害はいちばんやっかいな解決策がない<公害>です。
神津島は観光資産としていいところに目を付けましたね。暗い夜空は金を出しても買えない貴重な資源(リソース)なんです。
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Friday, December 4, 2020, 04:40 PM
【番組の内容の覚書】
解説は四日市大学教授 関孝和数学研究所 副所長 小川束氏
九州で西南戦争が勃発した明治10年、遠く離れたイギリスのケンブリッヂ大学では日本人初の卒業生がいた。その菊池大麓が発表した英語論文が欧米に波紋を起した。
それは江戸時代の数学を紹介する。それは関流という数学の解説だ。
オイラー1737年に発表した円周率計算法と同じもの。それは関流が15年も早く発表したことになる。
文明の遅れた日本にそんなことができたのだろうかと思われた。
しかしそれは江戸時代におきた数学ブームのおかげであった。算額に熱中した。
その第一人者の関孝和は進んだ円周率の計算方法、ライプニッツが1691年の行列式を関は10年も早く応用していた。
行列式は宇宙の謎を解くための計算方法だ。
鎖国政策の最中に関孝和は独力でやり遂げたのだ。
なぜ江戸時代に西洋と互角に日本でも数学が発展したのだろう。
関孝和の苦労
大阪夏の陣(慶長20年(1615))の12年後に出版された実用数学書「塵劫記(じんこうき)」が太平の世にもてはやされた。
これが数学問題を出し合う数学ブームとなっていった。
のちに算聖とよばれる関孝和が生まれる素地となった。だがその関孝和の生い立ちはほとんどわからない。身分の低い武士だったからだ。
いつ生まれたかも(寛永17年頃?1640年)はっきりしていない。上州・藤岡(群馬県)で内山永明という旗本のの次男で、甲府藩の関家に養子で入ったと言われている。
甲府藩は藩主が徳川綱重(家光の三男)で、江戸屋敷で関は勘定吟味役という仕事に就いていた。
およそ70歳で他界(宝永5年(1708)没)、墓は新宿区浄輪寺にある。
それぐらいしか知られていない。
数々の数学書が出回っていた。
奈良の寺にまで数学書を求めていた。3年掛けて中国の算法書にまで読破した。
そのひとつ算学啓蒙で天元術を知る。
しかし、計算方法が算木と算盤で行う和算では中学生の二次方程式でもすごく骨が折れた。
算木算盤を使わず数字と記号で表わす方法を考える。変数や計算記号、平方などだ。
この表記法は傍書法とのちに言われ、中国からの数学書をそのまま翻訳することができるようになった。
こうして市井の人々が一層数学に熱中することができるようになった。だがなぜ今はその熱気がないのか。
(竹内薫のコメントでは、明治にプロイセン風の軍隊式教育となり、暗記中心となったから)
甲府藩士として仕事でも数学能力でも有能な関に多くの弟子が寄ってきた。
そこの話題は数学書に書かれていた遺問(答えが書かれていない問題)であった。
多くの和算愛好家はそれに挑戦した。
関が解き、弟子達(建部賢弘:一番弟子であり8代吉宗のときに日本地図を主導)がそれを「発微算法(はつびさんぽう)」として発行したことで、関の名が知られてゆく。
難解すぎたため、弟子達がさらに詳しい解説書を出版した。
【以上内容終わり】
以下感想
内容は特に目新しいこともなく、コメントをする竹内薫も当たり障りのないことに終始。
和算は全く日影な研究であるが、関孝和数学研究所という団体があり、その副所長で四日市大学教授の小川束という人がいるということが判ったことが唯一の収穫。
過去ログ:
戦国大名はほとんどがキリシタンであった。この事実の重さを改めて知ることになる
『隠された十字架ー江戸の数学者たち』を読む(1)
数学の成り立ちがわかる!『隠された十字架 江戸の数学者たち』いよいよ発売
鎖国下でシドッティら宣教師の密入国の目的はなんだったのか
遠藤周作原作の映画「沈黙」を観ました
日本には明治維新まで大砲が無かった理由
天文学とは数学のことであり、それはπの追求のこと
人類の最終兵器(ultimate weapon)は殉教精神(martyrdom)であることを知る
日本には明治維新まで大砲が無かった理由
日本に「0」と「マイナス」の概念が入ったのはいつ頃なのか?
福沢諭吉が唱えた啓蒙思想とは数学知識の普及のことである
「ゼロ」が怖いよ、怖いよ〜ひぃぃ (数論は神学論争なのである)
そろばんは加算・引き算だけではなく、割算も二乗根も三乗根もでるのか!
円周率π(3.14・・・)の計算公式を知っていますか? (その2)
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Wednesday, December 2, 2020, 07:59 PM
今日の新聞を読んでいて、ああ、そうだろうなと思いました。
アメリカではカトリック勢力が急伸していて、しかもジャコバン(Jacobin)派が勢いづいているという記事。
アメリカという国家はイギリスやオランダあたりから流れてきたプロテスタントが創ったものと歴史では教わります。
でもねえ、プロテスタント、たとえば本流のカルヴァン派や、アメリカの土着的なクエーカー、バプテスト(洗礼派)、NHKの大河ドラマ「八重の桜」で同志社大学の創立に関わった会衆派(アメリカン・ボード)などなど色々な宗派があります。カトリックもそう。
もっとも大事なことは、ユニテリアンもプロテスタントの一派であること。
これが判らないと科学史が理解できない。
近代国家にユニテリアンが大きく寄与したし、アメリカ建国にも大きく影響したのです。
過去ログ:「本当は恐ろしいアメリカの思想と歴史」は近代思想を俯瞰するための最良本だ
そのアメリカでさえも、カトリック国家に戻りつつある
カトリックとプロテスタントは水と油です。一方は教皇を頂点とする権威主義、一方は聖書のみが真実であるという反権威主義。
この思想の柱が宗主国イギリスとの独立への原動力となったわけです。
そしていち早く近代国家への舵取りが国家国民総出でできた。
だから全体主義(社会主義)や国王などによる独裁主義は大嫌いなはず
でも1980年代あたりまでですねえlibertyを尊重したのは。貪欲(greedy)な資本主義が幅を利かせてユダヤ思想にプロテスタントは乗っ取られていった。
プロテスタントの各宗派は人気がないのです。だって教会には集まらない(それでよい)し、カリスマを持つリーダーも否定するのが是なのですから。
プロテスタントの一派ともいえるのが、フリーメーソンやロータリークラブ、ライオンズクラブという地域の名士らによる互助組織です。
日本でもロータリークラブやライオンズクラブだって、勢力を拡大しているかといえば否でしょう。
だってみんなその日を喰うのに精一杯なんだから。
ネオコン(neoconservative)にはアメリカ国民は辟易だw
ブッシュ親子、クリントン夫妻とネオコンサヴァティブ(グローバリズムを標榜、実体は軍事産業がバック)政権が続いたことで、アメリカ人はうんざりしていることがよくわかります。
ネオコン雑誌「ウィークリー・スタンダード」が廃刊になったことがその証左。
だからバイデンなんかもメディアがいうほどはそれほど支持がない。せいぜいクリスチャンだから(トランプは一応プロテスタント)という理由なんじゃないでしょうか。
過去ログ:
カトリック(バチカン)VSプロテスタントという構図は今も続く
バチカンがユダヤ人を矢面にしてアメリカを支配しているという宣教師の主張
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Wednesday, December 2, 2020, 06:27 PM
さてクイズです。
日本疫学学会によると、PCR検査の偽陰性の割合は38%(感度62%)です。
つまり検査を受けた人で4割近くが感染しているにも関わらず、健康体と判断されてしまいます。
『Q:それでは陽性と判断された人が真の感染者である確率は?』
これ、皆さんで考えてみてください。
まあ、たぶん、感度62%だから六割ちょっとの確率だと即答するでしょう。
お医者さんや報道する記者もおそらく同様だと思っているかもしれません。というかそういう前提での報道が多い。(嘆かわしいなあ)
ほんとうにPCR検査で陽性と判断されたら、約6割の確率で感染者なのかを考えてみます。
【ここからが答え合わせ】
実際に10人感染者がいる1000人の集合(たとえば学校や病院)をPCR検査してみました。
感染者10人のうち、陽性と判定された人は6人
感染していない990人のうち、陽性と判定される人は376人
さてある人がPCR検査で陽性となりましたが、本当の感染者である確率はいくらでしょう?
6名+376名が陽性の判定です。
でも実際の感染者は6名しかいない。
すなわち陽性という検査結果でも6/(6+376)=0.015・・・
おいおい四捨五入しても2%でしかないぞ!
つまり陽性と判断されても100人に1人かせいぜい2人ぐらいの割合なのです。
【答え合わせ終わり】
これが数学的論理を身につけている人の思考です。
PCR検査を受けたとしても当たるも八卦当たらぬも八卦
百にひとつの確率なのにPCR検査なんてやればやるほど、擬陽性まみれの数字だけが一人歩きしてゆく。
いまの新聞テレビの報道を眺めるにつけ、そう感じますし、国会議員とそれにへばりつく医者の頭の悪さよ・・・
六城ラヂウムが嘘ハッタリを言っているかって?
じつはこの元ネタはこの本「xはたの(も)しい 魚から無限に至る数学再発見の旅」(スティーヴン・ストロガッツ 冨永星訳 早川書房2014)で、医者がマンモグラフィーの結果で目の前の患者が乳ガンである確率(第23章)を参考にしています。
この本では確度90%の精度であるマンモグラフィーでも、陽性と出た女性が乳がんである確率は9%にすぎないことを説明しています。
その説明文をそのままPCR検査に入れ替えただけです。
この本は雑誌のエッセーをまとめたものなので、電車や休み時間で気軽に読めます。
数学をわかるためのとりかかりには最適です。息抜きとなって面白かった。
過去ログ:「生と死を分ける数学」、”率”に騙されてはいけない
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