Tuesday, January 30, 2024, 12:06 AM
1月25日に刊行された『自分だけを信じて生きる スピリチュアリズムの元祖エマーソンに学ぶ』(副島隆彦著 幻冬舎) を読了しました。
■非科学的であっても現実にある
前半のスピリチュアル(霊魂)に誘われて副島先生が女神像にたどり着いたくだりが導入として楽しめます。
ひょっとしたら似たような非科学的な体験をしたという方もいらっしゃるかと思います。
虫の知らせや悪い/予感といったことならなおさら多いかと思います。
自分もはっきりした予知夢を見たことが一度だけあります。
入学試験の前にすでに校内を歩いていて、知るはずもない建設中の校舎のドアまではっきりと覚えていました。
スピリチュアルと宗教は厳密に区別しなければならないと副島先生は続けます。教義(ドグマ)に縛られ、ひたすら崇拝することはスピリチュアリズムとは真っ向から反対の行為なのです。
”自分を信じる”とはどういうことなのだと思った方は、ぜひこの新刊を手に取ってください。
薄いので3時間もあれば読めます。
そしてあなたにとって最良の救済(サルベーション)になることを請け合います。
後半からスピリチュアリズムの起こりがわかりやすく副島先生により解説が始まります。プロテスタントのカルバン派の牧師であったエマーソンが1841年に著した「SelfーReliance(自己信頼)」が出発点であり、思想史に輝く金字塔だという指摘です。
日本では18年後にイギリスで出版されたスマイルズの「Self-help(自助論)」を中村正直(まさなお;蕃書調所出身で福沢諭吉らとともに啓蒙思想の引導者の一人)によって紹介されて、福沢の学問ノススメとともに中村の「西国立志編」はベストセラーとなった。
近代思想はエマーソンを起点として現代の新潮流(後述)が生まれたことは現代に生きる我々は知っておくべきことです。
社会主義、リベラル主義、反人種差別、さらには環境保護主義、菜食主義、LGBT論・・・すべて現代思想(モダン・ソート)の根源がエマーソン”SelfーReliance”であり、これがスピリチュアリズムの本尊であるのです。
デカルトはこの世は物質(Matter)と霊魂(Spirit,mind)であると喝破し二元論を唱えました。これはギリシャ哲学アリストテレスから連なるベースとなる考えなのです。列挙された大思想家たちも霊魂(Soul,Spilit=mind,ghost)を無視していたのではなく、物質世界の対局に存在を認めていたということを副島先生は(過去の著作でも唱えてましたが)明らかにしています。
■精神世界の探求無くして科学はない
デカルト、カント、ショーペンハウエル、ヘーゲル、マルクスの源流はキリスト教ユニテリアンのエマーソンであるということ。そしてこの思想は「神はいない」という前提であること。
つまり、「拝むな、自分自身で感じろ」という強いメッセージであるのです。
話題をかえて、カンヌ男優賞の「PERFECT DAYS」は、公衆トイレの清掃員の日常を切り取った映画です。
淡々と生きる男の話で、ドラマチックな展開はない。
それでもなぜ観客は感動を覚えるのでしょうか。
私が思うに、主人公の平山(役所広司)の日々が満ち溢れて、喜びに包まれて生きているから。
すばらしい恩寵(Grace)が自分には与えられていると思っているからでしょう。
だから日々は歓喜(Joy)なのです。
「こんどは今度、いまは今」
姪に話しかける台詞があります。自分は今を十分愉しみ、存在しているんだという問いかけのように思えます。
そしてこの潔い生き方は、スピリチュアリズムを具体的に示したものだと自分は感じました。
■量子力学では素粒子の先は”意志”しかない!?
最新の量子力学では宇宙の果てと始まりがおぼろげながらも仮説が固まりつつあります。
物質(原子、素粒子)はなんらかの意志で生じるものだということ。そして宇宙の意志は存在するということ。
我々の意志(soul,spilit,mind)も我々を形づけているし、宇宙の意志に影響されているのか、影響する存在なのかのどちらかなのです。
大なり小なり物理学者はこのように考えているのではないでしょうか。
だからこそ科学を深く理解するために、まずはスピリチュアリズムを正しく理解できる本書は唯一無二なのです。
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Saturday, January 27, 2024, 08:15 PM
読売新聞の朝刊一面です。アメリカでは対露戦略で自前で原子力燃料を増産することになりました。
原子力燃料に関わる身としては、心強い記事なのですが内心はそう単純ではありません。
政治家(内閣)は原子力を大々的に推進したくない
なぜかというと表立った原子力の推進者という肩書があると票に結びつかないから
だから原子力発電には表向きでは懸念を示したり、無関係を装うのです。
変に肩を持つことを言うと電力事業者との癒着を疑われてしまうから無理なんでしょう。
政党としてもそうだし、首相(内閣)だって選挙戦で争点になるから表立っては言えない。
好きか嫌いかというイデオロギーの話なので、いくら科学的や国益的な面で優位性を謡ったところで支持票とはならないからでしょう。
ここらへんは強力な決定権をもつアメリカの大統領制や中露独裁国家が先行するのは致し方ないのでしょう。
あと原子力産業を中心に据えているフランスも忘れてはなりませんね。
日本の原子力産業って40年近くも、ずーーーっっと冷や飯喰らいの部署だったんです、かつては花形部門ですよ。
そして今でも冷や飯で生きながらえている
40年前の新入社員もまもなく定年ですよ、いやほんと。
バブル時期に大量に採用した人材がそろそろ退職していく時代なんです、日本では。
特殊技能を身に着けていた職人さんたちは次の職は見つかるでしょうけど、大部分はぬるま湯の社会から放り出されたら役立たずでしょう。
原子力産業ってひとくくりで言いましたけど、半官半民みたいな業態なんです。
だから生産性もなく、自己改革など望むべきもないのが日本の現状。
政治家と保身第一の官僚制という愚劣な体制下では、日本では世界的の主導にはなりえないのです。ここらへんは元原子力技術者であった大前研一氏らがいやってほど書いてますから割愛します。
アメリカは国を挙げて原子力発電に舵を切って「走りながら考えろ」
日本は予算も助成金も出さない。電力会社に丸投げなんです。
これからエネルギー戦略で国家単位で総力戦になりつつあるのに、本邦はほんと平和ボケ国家だなと思います。
能登半島が大変だとかニュースでは連日報道されていますが、石油が途絶えたらおんなじ状況になるという危機感はありません。
こうなったらエネルギーが途絶えた状況に一度なるしかないのでしょう
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Friday, January 19, 2024, 12:00 AM
PERFECT DAYS(主演 役所広司)を観てきました。
PERFECT DAYS 公式サイト
公衆トイレの清掃を生業とする平山(役所広司)は言葉少なく、ほとんど無声で進行します。
監督のヴィム・ヴェンダースなりの小津安二郎風の演出なのでしょう。
撮影された渋谷の公衆トイレがどこにあるかは知りませんが、劇中のアパートの場所はだいたい推測できます。
自転車で渡るシーンの橋は桜橋といって通称エックス橋。通う居酒屋は浅草駅の地下で、主人公の平山と同じく好きな場所です。
でも古くて臭い場所です。
役所広司の演じる平山は、日々の単調な生活でも嬉しさや喜び(Joy)に満ち溢れている(と思わせられる)、控えめな演技はさすが名優です。ストーリは特になくドキュメンタリーを観ているかのようです。
急展開のないままの画面を眺めながら、私の脳は先日読了した”WHOLE BRAIN(ホール・ブレイン) 心が軽くなる「脳」の動かし方”(2022/6/28 NHK出版 ジル・ボルト・テイラー著 竹内薫訳)を反芻していました。
確かに平山(役所)はGraceを日々感じて生きている
Graceという単語が頭に浮かんだのでそのまま記します。つまり天の恩寵(おんちょう)です。それは「俺は生きている」もしくは「俺は(天に)生かされている」という幸福感に包まれているという状況に、私は”GRACE”(恩寵)という言葉が脳裏に浮かんだのです。
ところで、そんな感覚の経験はみなさんにありませんか?
私にはいくつかあります。
山深いハイキングを経てやっと登頂し、眼下を眺め眺望していると「俺は生きているぜ」というムクムクと沸き起こる自分の感覚に感動したことがあります。それは「確かに自分は存在しているんだ!」という実感があったからでしょう。映画PERFECT DAYSの平山も慎ましい日々でも同じことを感じて生きているのです。
木漏れ日を日課で撮影するという奇行であったり、いい加減な仕事仲間や、公園で会合する踊るイカれた爺(田中泯)といった人たちも平山にとっては平等にいとおしい存在なのです。同じく会話をすることはなくても公衆トイレもいとおしいのです。ここが役所広司の上手い演技で、カンヌでも評価されたのでしょう。
でも平山は心根が優しいのでありません。平山は”存在をそのまま認めているだけ”にすぎません。善も悪も、優劣もない。
”WHOLE BRAIN(ホール・ブレイン) 心が軽くなる「脳」の動かし方”では右脳の皮質側が、直観や天啓を感じる部位なのだそうです。作者のジル・ボルト・テイラー博士は宇宙エネルギーと一体化できる部位であると説明しています。
右脳の下部(中枢)は楽しさや興味、芸術的な非言語の感覚を司り、宇宙エネルギーを具体的な形として伝達する部位なのだそうです。
対して左脳は恐れや生存本能による不安・悲観といった危険予知をする役目であり、その皮質側は言語化したり、時間やスケジュール・規範・秩序を守れと指揮をする役目を持っています。
”社会人になる”とは左脳に支配されて生きるということ
現代生活において規則正しく就労しなくては落伍者扱いをうけます。原始から社会が発達すればするほど残念ながら人間は無機質な個として扱われていく。
つまらない生き方だと思いますが、現代の左脳支配社会から抜け出すことは容易ではありません。出家するぐらいの覚悟が要ります。
自分も32歳で安定した大会社を辞めたから実感します。
平山は寂しい老齢者なのか?否、全然
向島のボロアパートで独居し、自炊もほとんどせず、本とカセットテープだけの部屋に住む平山は寂しい人なのでしょうか?いいえ、私は全然そうとは思えません。
彼にとって昼の木漏れ陽を想起させる居心地の良い住処なのです。日々の生活の事細かな事象が自分へのGRACEだと信じているからなのでしょう。
神社の木漏れ陽に意識を向け、隣のベンチでサンドウィッチをほおばる陰気な女性にも繋がりを感じています。
これって鈴木大拙(1870-1966、仏教学者、哲学者)の説く、人間の深層心理では繋がっているという仏教解釈の通りです。また脳出血で左脳の機能が停止したジル・ボルト・テイラーが経験した宇宙エネルギーの存在とそれに繋がっているという実感そのものなのです。
平山は宇宙と一体し、絶頂な幸福で過ごしている
朝早く暗いうちから仕事に出る平山はビル群の間から陽を浴びることに感動して感謝の気持ちを抑えきれません。
だから不安も卑下する気持ちも一切ありません。活き活きと現状を満足し、宇宙との繋がりに感謝する日々だから。
誤解されないようにいうと、PERFECT DAYSはスピリチュアルなファンタジーではありません。むしろ”WHOLE BRAIN(ホール・ブレイン) 心が軽くなる「脳」の動かし方”の著者ジル・ボルト・テイラー博士の実体験とも近いことを、平山は体感しているかのようです。
ジル・ボルト・テイラーはそれを「自分の肉体や個という感覚はなく、宇宙との一体感のみがある」と評しています。
私は宇宙(Universe)の一部であるという実感
「個性を大切にしろ」とか「自立した個人になれ」だとか自我(エゴ)の熟成こそ(西洋)近代社会の要諦のように明治以降は考えられてきましたし、これからも不変でしょう。
しかし大脳学的には全然正しくない。
団体スポーツのような一体的な高揚感であるほうが、より幸福感、全能感を味わえるということ。逆説的ですがより強く自分の存在を実感できるからでしょう。
個を滅することが宇宙を知ること
この映画をみたら、幸福で満ち足りた生き方は、”刹那に生きる”ということです。刹那は瞬時であり、そこにも事象変化が含まれているという仏教用語でした。
刹那的とは自暴自棄の、その日暮らし的なニュアンスではないのです。
劇中©で「こんどはこんど、いまはいま」と姪と唱和しています。
巷でよく言われている「自分を信じろ」とは、ジル・ボルト・テイラー博士の言う「自分の右脳と語り合え」ということです。右脳はダイレクトに宇宙エネルギーと繋がているとのこと。
そして宇宙エネルギーとはFLOW(流れ)であり、そこに浸っているという実感が右脳からは感じられるそうです。そして「いま、ここに存在しております」といった感謝の念が沸き起こる。
地球上の生命が同根であるという実感があり、慈しみを生じると書かれています。
映画PERFECT DAYSはそんな日々を送るある男の日常です。なんのドラマティックな展開はないのに深い余韻を我々に与えるのはなぜでしょうか。
しみついた信仰の概念を大きく揺さぶったから
本を読み、カセットテープの古い曲を聴き、こもれびを眺めて感謝・感動する日々に実直さは感じても、宗教的な臭さはありません。
もし平山のような人が大多数になれば、地球上は優しく、愛に満ちた世界になるでしょうね。
権威・権力、秩序・序列といった物差しこそが人類の本当の敵であるのです。
以上、こんな思いをPERFECT DAYSを観終わったら感じました。
宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」も、なぜ評価が高く、ゴールデングローブ賞のアニメ映画賞までとれたのかというと、宮崎駿の全身全霊の喜び(Joy)を表現したからでしょう。
作品そのものは魂から噴き出す熱(enthusiasm)であるとインタビューで答えていますから。
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Monday, January 8, 2024, 03:46 PM
せっかくの三連休を無為に過ごしています。今年はかつてのようにもっと頻繁にブログを更新したいと思っています。
PCを入れ替えたら、無性に使いにくい。それでついついYoutubeをだらだら見てしまうのですが、これってやめられませんね。興味の対象が分析されてレコメンド(推奨)の動画がどんどん流れてくるので、ほんとに恐ろしい。
本の推奨をするチャンネルが好きなのですが、昨日こんな番組を視聴しました。
amazonのリンクはこちら
WHOLE BRAIN(ホール・ブレイン) 心が軽くなる「脳」の動かし方 (2022/6/28 NHK出版 ジル・ボルト・テイラー著 竹内薫訳)
【神本】現実は「幻」であることが確定しました... 『ホール・ブレイン-心が軽くなる「脳」の動かし方』by ジル・ボルト・テイラー
【神本】自分の「魂の声」聴きたくない人は見ないでください...【脳科学と禅の十牛図】
脳神経研究者であるジル・ボルト・テイラー博士が、脳出血で左脳が機能停止した状態、そしてその回復を記したベストセラー「奇跡の脳」(新潮社 竹内薫訳)に続く本です。
大反響を呼んだTED((Technology Entertainment Design;一流研究者たちの講演会)での内容を書籍化したものです。
Youtubeの動画を視聴してもらえれば、内容が詳しく理解できます。
脳神経の専門家が脳出血をきっかけに、じっさいに脳の部位によって役割が違うことを実感したこと。
そして私たち「個」の人格とは4つの脳のキャラクターで支配されているということを発見したのです。
統合失調症は心配や危惧・警戒を司る左脳の下部が異常に興奮している状態です。左脳の上部(大脳皮質側)にそれが伝えられて逃げるとか避けるといった具体的な行動へとなります。
では人類や生物が基本的に持つ心配や不安が無くなると、どうなるか。
右脳の支配が優勢になると多幸感に包まれ、自分の存在を実感する
えっ?何を言っているかわからない? カルトな宗教?
違います。まず一読をしてみてください。私はこの二日間に夢中になって読みました。
分厚い本なんで、その簡易版は以下
【人生変わる】もっと早く知りたかった...瞑想なしでマインドフルネスに到達する方法『左脳さん、右脳さん』by ネドじゅん
amazonのリンクはこちら
左脳さん、右脳さん。 ―あなたにも体感できる意識変容の5ステップ― ネドじゅん著
この本はすぐに読めますし、実践的です。心配なんかしてはいけないし、自己啓発にありがちな努力や目標なんてのも必要ありません。
ただ単に毎日が幸せであるという実感が世の中を好転してくれるということ。
ああ、何を言っているのかわからなくなりますが、つまり
現実というのは脳が作り出して処理している情報でしかないのです
何を言っているの? あなたは実在しているでしょう? 目の前にはスマホがありパソコンを操っている…
それも最新の量子物理学では、物質というのは場のゆらぎであり、時間や空間もなくなってしまうのです。
そう、我々の命も宇宙エネルギーの海の一滴でしかない。
なんだよ、それ…とまず思うのでしょうが、これがジル博士が右脳だけで生きていた間の実感なんです。
このジル博士の「WHOLE EARTH (ホールアース)」はとんでもなく衝撃的で、脳の役割がすごく腑に落ちました。
ぜひこのYoutubeチャンネルを視聴してみてください。
(追記)
今から約25年前に、SONYの役員であった天外伺朗(てんがいしろう)氏の講演会に誘われて聴講したことがあります。テクノロジーの話かなと思っていたら、鈴木大拙(すずきだいせつ;哲学者 1870-1966)の解釈の話でした。
人はすべて竹の地下茎のように繋がっている
土台がひとつで人は皆それを共有しているというということを簡単な図で示されていました。
当時20代か30歳であったのですが、全然ピンときません。AIBO(犬のロボットおもちゃ)を作った技術者だと思っていたのに、なんか宗教家みたいな話をするなあというのが感想です。
たしかにオカルトの世界ではアカシックレコードという人類のすべての記憶が収められている時空の場があるということは知っていましたが、大真面目に大企業の役員が聴衆を前に話すことなのかなと思ってました。
でも、当時住んでいたのが文京区音羽だったので、護国寺(そこが鈴木大拙の拠点(仏教研究会))を通るたびに鈴木大拙の名は刻み込まれていたのです。
ゼロ・ポイント・フィールドの存在が現代物理の最先端理論
量子真空という概念が出てきました。ビッグバン以前の宇宙の最初の原点という考えです。
このように量子物理学とかつての宗教の異端的解釈が融合しつつあるのです。
過去ログ;量子力学関連
ノーベル物理学賞をペンローズは受賞していなかったのか・・・
鏡の世界を応用した量子コンピュータの登場
量子でコンピュータ性能が一億倍となったらそれは宇宙(Universe)という
物理は理系ではなく文系(神学)学問である
モーガン・フリーマン「時空を越えて」とのシンクロニシティを体験した
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Sunday, January 7, 2024, 11:29 AM
職場に日本原子力学会誌「ATOMOZ(アトモズ)」がありました。基本的には原子力発電業界の固い技術論文誌なんで、東海村の原子力開発機構や東芝・三菱・日立ら御三家の研究者、そして大学の研究者の論文が主です。
でも専門家以外でも学生や原発地域住民も対象として柔らかい文章もあり、毎月それを楽しみにしています。
海外情勢も結構早く知ることができますし、アメリカでは国家あげて新型原子炉の開発を猛烈にやっていることがうかがい知れます。
アメリカのすごいところは大統領命令でどんどん資金をつぎ込むことですね。そして実績のないスタートアップ企業でさえも、資金のみならず法令までバックアップしているのです。
でも読んでいると、なぜ東芝はウェスティングハウスの原子炉技術の馬鹿な経営陣は巨額投資を決めたのでしょう。まあ半分は原子力産業の未来を語るのが大部分ですから、日本原子力学会誌だけ読めば未来は明るく感じてしまいます。
この最新号(2024/1月号)にフリージャーナリストの井内千穂氏という方のエッセイ風の記事があったので紹介します。
島根県の三瓶(さんぺ)山というところに縄文時代4000年前に火山で埋もれた林がそのまま残っているという話を枕に、アフリカのガボン共和国のウラン鉱床には核臨界状態(原子炉として熱を出す状態)があったという有名な話に続きます。
すなわち天然の原子炉として60万年も稼働していたということがわかったそうです。
それほどの長期間核臨界状態であったとしても、核分裂物質、すなわち核汚染範囲は局所的であったとのこと。
埋めるのが最善、最大の危惧は人間が掘ってしまうこと
話は元に戻って島根県の三瓶山の埋没林は、後世我々が掘ってしまったがために急速な風化が始まってしまったことで、保存に手こずっているということ。ガボンの天然原子炉も掘ってしまったがために、現地の貴重な水で封緘しなければならなくなったことなのです。
現実に核廃棄物処理場の運営の最大の危惧は、1万年後のヒト(か類する知能体)が掘ってしまうということなんだとか。
まあ1万年後の人類の心配などしてもしょうがないなあ
結局のところ、原子力発電業界ってのは100年後1000年後、1万年後の自分がいないのに無駄に危惧を抱くイデオロギーまみれの世界観なんです。
著作権で文句言われたら消しますが、まあ言われないでしょう、誰も読まないから。
ちなみに東京電力は福島事故まではILLUME(イリューム)という科学雑誌を発行していました。
NEWTON(ニュートン)と体裁が一緒で、おそらく意識していたのでしょう。執筆陣も一流の人たちばかりでイラストも豪勢で金がかかっていたのです。経費削減で廃止されたのはもったいない話です。
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Wednesday, January 3, 2024, 07:54 PM
年が明けました。毎年恒例なのですが、近隣の神社八社を自転車で巡ります。
といっても、実は自分は神社巡りなんてあまり興味ないのですが、なんか集まる理由がないと集まりにくいというだけで、実際誰も熱心な参拝者などいません。
まず一発目は下谷神社ね。
ほい、次は下谷にある三島神社。お囃子が鳴っていてとても賑やか。子供を背負った外国人がなぜか多かった。
酉の市(とりのいち)で有名なオオトリ神社ね。今日なら参拝客はまばら。
今戸神社でお祓いしてもらいました。ここは鳩バスも止まるほど人気の神社です。招き猫の発祥ともいわれてます。
ちょっと走って月島の住吉神社ね。参拝の行列が長くて、もう脇で腹いっぱい。
帰り道に水天宮も通りますが、そこも横目で失礼。
最後は日本橋の小網神社。金運ということでもとんでもない待ち行列です。平日来ればいつでも好きなだけ拝めますよ。毎年ちょうど箱根駅伝のゴールと重なるので、真上にはヘリコプターが飛び交い轟音でうるさいです。
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Sunday, December 10, 2023, 11:21 AM
先日の新聞国際面の隅に「中国 次世代炉を商業運転」という記事が載っていました。
日本の原子力発電の置かれている現状を知るものにとっては、この中国の早い動きには驚嘆します。
中国はとりあえず走りながら考え、一方日本は自らの首を絞め続ける
まあ中国と日本の原子力行政を一言で表せばこうなります。
原子力発電といっても、熱源が束ねた原子燃料であるだけで、お湯を沸かす火力発電所と構成はほぼ同じです。
原子力発電所といっても一般的なプラントに比べれば、ものすごく単純なつくり。おまけに制御も自動化していないので(これは安全上)、制御もめちゃくちゃアナログな世界です。
50年前の技術そのままなのが、現在の日本の原子力発電所で、これをあと数十年は使い続けます。
この姿勢はアメリカに倣ったものなのです。アメリカでもいくつかの不祥事で反原子力発電の機運が高まり、技術的な冒険はしない、させない、現状維持という後ろ向きな政策が取られてきたからです。
中国はすでに次世代高速ガス炉を実用化してしまいました
沸騰水型のジェネラルエレクトロニクスは日立製作所、加圧水型のウェスティングハウスは三菱重工が国内代理店ですから、原子力はこの二社しかないのかと思ってしまいます。
現実はGEもWHも中露の原子力産業の後塵を拝しているのです
どれもこれも頭がお花畑な人たちが、科学的で建設的な議論をすべて妨害してきた結果です。
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Tuesday, November 21, 2023, 07:19 PM
筒井康隆が近々新作を出すということを知りました。存命する数少ないSFの大家ですから、きっと話題になることでしょう。
そんなことを思いながら図書館を散策していると、32年前(1991年)に朝日新聞で連載されていた「朝のガスパール」の単行本が目に留まりました。
社会人1年生として会社勤めをしていたころです。そこの先輩でコンピュータおたくでSFマニア(たしか大学でもSF研究会だったかな)の上杉さんという方が、開口一番でここが面白い、ああだこうだと着席するなり講釈してくれるのです。夜通しパソコン通信に噛り付いているそうです。
この連載の斬新なことは、作者と読者がパソコン通信で会話して、それが本編のストーリーにも反映されるということがうたい文句です。
でも結果はどうであったか?
それを楽しみに意地悪い悪趣味な心情で、朝刊をみんな楽しみにしていました。
ちなみに今のようなインターネットは普及しておらず、というかパソコン(当時はマイコンとも言ってたか)を持っているなんてひとは、よほどの人たちか、私のような仕事や研究で使う程度の普及率です。アマチュア無線から移行してきた人たちが大半です。自分もそう。
ワープロ専用機というものが急速に普及していて、それを電話線でつないで交流を愉しむ人たちが大半でした。
筒井康隆もSHARP製の書院で通信してます。
文字が印字できれば満足で、ついでに文字で会話できる機能がおまけ的についているような代物です。
アメリカでは当時VisiCalc(ビジカルク)という表計算ソフトが普及し始めたころで、日本でも表計算機能というものが徐々に認識されていました。このVisiCalcはMicroSoftに買収されてExcelとなるのですが、その一番最初のバージョンはバグだらけで、マニュアルも酷いものでした。(マニュアルに記載の機能がなかったり、指示通りに操作してもエラーになるなど)
マウスもまだない時代ですから、ひたすら黒い画面にアルファベットの呪文のようなコマンドを打ち込んで、画面に次々現れる文字を読んでは、他人とのつながりに興奮していました。
そんな牧歌的な共同体意識の強いパソコン通信愛好者がいた時代です。
そんな頃に発行された単行本を読み返すと、SF的な描写が実はいまでは当たり前すぎることに驚きました。
登場人物が自宅でPFS(Portforio Financial System)という端末?アプリ?で株の売買から預金の確認、自宅を抵当にした借金などをするのです。
そしてその登場人物の夫は仮想現実の戦争ゲームに熱中しているという設定です。
SFではなく、すでにあたりまえに実現されていることが描写されている
読んでいた当時は、パソコンで画像(や映画)が映るとか、キャッシュカードを挿し込めば自在にお金を移せるなんてSFっちくな発想だと感じてました。
ちなみに当時はまだリアルタイムで銀行間で振り込みをすることもできません。国内で1日か2日、海外になると電信ですから一週間送金に時間がかかりました。ATMだって他銀行は引き出せません。
んでこの小説は虚構と現実はやがて融合していっちゃうという結末なんですが、それができるのは虚構を構築している筒井康隆という作家であり、本人さえも登場人物の駒となって登場します。
となると紙面の中の虚構で語る筒井康隆は虚構なのか現実なのかという堂々巡りに陥っていくというオチ
一次的な電気信号から文字でしかない2次元、それを操る3次元、それを俯瞰する4次元といった多重構造のパラドックスがごちゃごちゃとして連載は終わります。
32年前のSF小説なのですけども、すごく今の混沌した社会を暗喩しているように感じます。
「朝のガスパール」はパソコン通信時代からみた未来のはちゃめちゃストーリーなんですけども、それからマトリックス(Matrix)が出てきて、いまは仮想現実と現実の融合が研究されている時代です。
まもなくには肉体(身体・寿命)ってなんだという問いがあらわれるんでしょうね
誰もがこころを持っていますが、その「こころ」もサーバーで保管されており、仕事に行って風呂入って飯食って寝る肉体はなんなんだという問いが全人類の疑問になるでしょうね。
肉体もバーチャルでいいじゃん!家族や親子関係もバーチャルでいいじゃん!・・・実はこういう考えは普通になっていくと思っています。
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Tuesday, November 21, 2023, 02:18 AM
店主です。
なんとお問い合わせで初めてネット通販が利用できない状態であることを知りました!
スパムメールに紛れて更新の手続きの催促を見落としていました・・・
六城ラヂウムを開設して20年経ちますが、とんでもないミスです。
勤労感謝の日の23日には復旧いたします。
ご注文をしようと思われた方には、大変失礼いたしました。
反省しております。
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Saturday, November 18, 2023, 10:15 AM
秋を通り越して、すでの冬模様の今日この頃みなさまいかがお過ごしでしょうか。
読書の秋ということで、小説を読もうかと思います。
新聞広告に「リボルバー」の文庫版の広告が出ていました。古いリボルバー(回転式拳銃)がオークションに出されて、それがゴッホの自殺に使われたものかという真贋を交えた物語です。
かねてから題材に興味をそそられていたので、さっそく入手して読みました。
感想は一言、面白いし、ゴッホと4つ年下の弟テオ、そして南の地で互いに楽園を夢見るゴーギャンとの邂逅を絡めて物語が進みます。
私のゴッホに関する知識といえば、筆跡が目立つコントラストの強い画風で、生存中は注目されず不遇な人生を自殺という形で終えた画家という程度です。
ゴーギャンも南国の奔放が感じられる浅黒い少女を主題とした画風ぐらいです。
日本ではちょうど明治維新の頃、フランスでは浮世絵や日本の工芸品が上流社会に注目され、いわゆるジャポニズムがブームになっていました。その背景には新政府が樹立し財政を立て直すため、工芸品の輸出が旧藩を中心に盛んに行われたという日本の事情もあります。
フランスでは新進ある印象派(モネやルノワール、セザンヌ等)が徐々に台頭し、日本の浮世絵や襖絵m掛け軸が影響を与えていった。
そしてその新たな潮流としてゴッホが加わえようとテオ(テオドルス)が奮闘する話です。でもそんな生易しい兄弟愛の話ではなく、半ば狂人を献身的にテオが命がけで支援したようです。(実話です)
ゴッホは自殺したのか?撃たれたのか?
まあこれもわからない。だから自殺に使われた拳銃といわれても真贋はわからない。
でもね、狂人であるがゴッホの天性に対して弟テオとゴーギャンの愛憎が絡まると、自殺でも他殺でも説得性が強まるのです。
ぐいぐいと小説に引き込まれていきます。
浮かばれぬ苦悩し続けて死んだのではなく、愛されぬいて殺されたほうが自分はゴッホにとっては良かったのではないかと思うほどです。
原田マハの「リボルバー」(2022)は「たゆたえども沈まず」(2017)の続編のようでもあり、前者はゴーギャンであり、後者はテオという違った視点から描かれた作品です。
どちらも謎である拳銃の持ち主の謎解きという余禄があります
凄腕の小説家の手にかかれば、同じ題材でもすばらしい作品がふたつも紡ぎだされるのだなと感心しました。読んでよかった、と思えるとても良い作品だと思います。
ちょうど東京でも印象派モネとゴッホの美術展が新宿SOMPO美術館で、ピカソらキュビズムの展示会を上野の西洋美術館で開催しています。
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Monday, September 4, 2023, 07:34 PM
へんな日本語がはびこる昨今いかがお過ごしでしょうか。
先日も折り畳み自転車のカタログに
「ウィングナットを手で回すことで簡単に折り畳めます!」
とありました
おい、こいつはナットをいつもは足の指か口で回すのか?と思ってしまいました。
「ウィングナットをひねれば簡単に折り畳めます」
とすれば良いのに、丁寧な説明をしたつもりで余計な混乱を招く例です。
例えるなら
「三角形状のハンドルを手で回すことで水が出てきます」と書いているようなもの
「蛇口をひねれば水がでます」または「蛇口から水が出ます」と書けばいいのに
わかりにくい日本語になってしまいます。
ハイキング仲間でもあいかわらず「峠の山頂に到着」とか「峠を登ってます」と
書く人がいます。いうまでもなく峠は峰の鞍部なので山頂でもなく、これ以上登れないところが峠という地点(もしくは地名)です。
新聞記事にもありますけど、「一部照明を消灯」とか「20歳以上の年齢を確認」とか
「排気ガス(正しくは排ガス)」とか「荒川リバー」「チゲ鍋(チゲは韓国語の鍋)」
見渡せばこんなヘンテコな日本語をよく見かけます。
役所の文書(法令や規則)でも回りくどくて何を言っているのかアホか!と思う文書も多いです。(つうかほとんど)
人工知能(AI)でこういった冗長(つまり重ね言葉)を世の文書から排除してほしいです。
検索キーワード:重ね言葉:
評論文の見本のような記事(良い文章の参考)
これが副島隆彦による”血みどろの原稿”だ! 2
後で恥を書く「重ね言葉」を知らずに使っている人が多すぎ!!
「知る権利」 言葉遊びで秘密保護法案の成立を促す新聞メディア
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Saturday, September 2, 2023, 05:16 PM
先週、下北半島に出かけました。青森に行くなんて32か33年ぶりです。
青春18きっぷでなんとかたどり着いて帰ってきたというおぼろげな思い出です。
唯一時間がなくて、途中で引き返した恐山に連れてってもらいました。
おどろおどろしいイメージばかりを予想していましたが、ぜんぜんキレイな霊場です。
火山なんでそこらじゅうから湯気が立ち上り、硫黄のにおいを感じます。
境内にはお風呂場がありますから、参拝ついでに浸かっていくのもいいでしょうね。
私は宿の温泉に出発前に浸かったので、入りませんでした。
電車の出発に余裕があるので、釜臥山展望台から津軽海峡方面を望みます。
湖の右にわずかに見えるところが恐山の霊場です。
青森側の陸奥湾方向を望んでいます。一気にむつ市に下って、電車に乗り込みました。
5時間近くの電車に揺られるのは、正直辛かった。
でも、下北半島は予想以上に反映しているのです。言わずもがな原子力関連施設があちこちにあるから。30年前の侘しいイメージはまったくありません。
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Saturday, August 5, 2023, 09:40 AM
宣伝をしないという戦略で、何も予備的な情報がないままに最新宮崎アニメ「君たちはどういきるか」を観てきました。
夏休み中ですが、観客はほとんど大人。子供連れは見当たりません。
タイトルから当然、吉野源三郎の本に沿った内容だと思い込んでいました。
空襲で母を亡くした少年が疎開することから場面は始まります。なじめない学校生活
少年期の心の傷からの物語の展開が進むのか・・・
と思ったら宮崎駿のファンタジーワールド全開
もののけ姫的であり、千と千尋の神隠し的であり、未来少年コナン的であり、風立ちぬ的でありと過去の宮崎ジブリアニメを詰め込んだという感があります。
死は母だけなのですが、少女として現れます。黄泉の国で大王である大叔父の存在等々、この世とあの世の話です。
本作は遺作としての宮崎駿の死生観なんだという感想です
宮崎駿は主人公の少年であり、大叔父であり、そこへ導いたアオサギに投影している気がしてなりません。
過去ログ;「君たちはどう生きるか」は正しい『愛情』を教えてくれる
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Sunday, July 23, 2023, 09:45 AM
こころを旅する数学 ダヴィッド・ベシス著 野村真衣子訳 晶文社 2,640円
「こころを旅する数学」全国紙各紙で書評されていたので、手にしてみました。フランスの数学者による数学自体の解説です。私と同世代。
数学的な才能は奇異の目で見られがちだが、じつはそうでもない。
魔術の種明かしを知ってしまえば、ああなんだ、そんなもんなんだと誰もが思うだろうということを、これでもかと書き綴っています。
数学書なんですが数式は一切ありません。
想像できるかどうか、想像することが数学なんです。
一億円引く1円はいくら?と言われれば、誰でも答えることができるでしょう。もしくは9を8つ並べればよい。
でも古代ギリシャの時代なら一億という巨大な数の概念はなかったのです。
そんなといっても昔の日本でも数とは数えられるまでのものだったのです。
そして脇に平積されていたゲーテルの本もついつい一緒に購入してしまいました。
クルト・ゲーテル Journey to the Edge of Reason
スティーブン・ブディアンスキー著 渡会圭子訳 森北出版 2,970円
ゲーテルの理論は難解で、私の大学時代の教授もゲーテルはいまだ頭がついていかんと言っていたので興味があるわけです。
これはまったく机に置きっぱなし
エーテル医学への招待 崎谷博征著 秀和システム 1,760円
崎谷博征氏の新刊「エーテル医学への招待」はすごい本です。脳外科医である崎谷博征氏がばっさりと現代物理を斬りまくります。
言い換えれば、形而上学(けいじじょうがく;metaphysics)の入門書であるとも言えます。
形而上学とは英語でメタフィジックスと言いますが、メタとは”土台”という意味
フィジックス(物理)の土台の考えだからメタ+フィジックス
これが内容がすげーのです。
脳みそがぐるんぐるんしてきます。なぜならすでに定説となったアインシュタインやファインマン物理学の嘘八百をこれでもかと突き付けているから。
うん、どれが正しいんだ!?んじゃあ今までの信じ込まされてきた知識はなんだったんだ!?と自問せずにはいられない内容です。
エーテル医学への招待(崎谷博征著)とこころを旅する数学(ダヴィッド・ベシス著)の書評(読書感想文)はなるべく早く書き上げたいと思っています。
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Tuesday, July 18, 2023, 08:45 PM
海の日を含めた三連休は福島県の会津磐梯山を堪能してきました。
福島駅から磐梯吾妻スカイラインを自転車で登ります。標高1400mもありますが、途中の高湯温泉で一泊します。
人気上位の温泉地で、泊まった宿も人気ナンバーワンの安達旅館というところ。
うん、雰囲気良いね。
白濁した硫黄のお湯はとてもいい。ついつい長湯してしまいます。食事も凝っていて、各テーブルが囲炉裏となっています。
予約してくれた友人は、奥様のお気に入りの宿で、記念日には必ずここを指定するそうです。
女の選ぶ宿というのは確かに文句なし
めったに口にすることができないからと勧められて「飛露喜」(ひろき)という幻の地酒をいただきました。
自分ひとりだったら頼みずらい金額です。
あとは一人旅。裏磐梯、表磐梯を堪能して、会津若松経由で浅草に帰りました。
下界に降りると、とたんに暑く(37度)で、自転車では倒れそうです。
特急が一つだけ空いていて、幸運でした。
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Sunday, June 18, 2023, 05:03 PM
主な産地を日本地図に表示したものが瀬戸物市の新聞広告にありました。
知らない産地もありました。
浅草にはかっぱ橋道具屋筋があります。瀬戸物がたくさん陳列されています。
産地を知っていれば、いっそう散歩を愉しめます。
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Sunday, June 11, 2023, 12:08 PM
さめざめと雨が降っていますが、お囃子が響き、神輿の掛け声、わっしょいわっしょと
勢いの良い声が聞こえてきます。
がまんできずに、自分も群衆のほうへ行ってみました。
ざんねん、神輿は鎮座されてしまいました。
鳥越神社の祭りも浅草を代表するお祭りです。圧巻は巨大なおみこしですごく重いそうです。
この地域で住み商売をするということは自動的に氏子となり、町内会に所属することになります。
そして祭りから子供会や敬老会、消防隊にと地域への貢献が求められます。
都心で住居を構えても地域との強制的な繋がりがあります。どこでも。
最低でも奉加帳(ほうがちょう)が回ってきたら金一封を渡さないといけないそうです。
久しぶりの鳥越の祭ですが、4年前にもブログをあげていました。たしかに久しぶりの賑わいです。
(追記)午後からは鳥越神社の神輿が通ります。御覧の通り路地は法被姿があふれています。
過去ログ;
浅草は三社祭だけではありません
本日はここ元浅草では鳥越祭です、わっしょい!
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Saturday, May 20, 2023, 06:08 PM
晴れたので出てみたら大通りは神輿でにぎわっていました。
そうだ今日と明日は三社祭だ。
神輿はここ数年中止になっていて、トラックの荷台に載せられて一巡するだけでした。
この時期は大勢のねじり鉢巻きに法被姿が跋扈するので、 眺めるのには面白い。
以前住んでいた西浅草地区は、入れ墨のファッションショー状態でした。コロナ前は観光客に撮ってもらっては、彫り物をいれたみなさんご満悦です。
でも、浅草という地域もここ10余年で下町の風情は大きく変わってしまいました。
戸建ての街並みがどんどんホテルや高層マンションとなり、人は流入したのですが、もともと住んでいた人ではないから、氏子ではないのです。
新参者はよほどのことがない限り、消防団や青年団といったものに加わることがない。
だからどの地区も神輿の担ぎ手が足らないそうです。きれいなマンションが建つたびに地域の縁がどんどん希薄になってとぼやいてました。
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Saturday, May 20, 2023, 05:27 PM
青森県六ケ所村に日本原燃(株)という会社が建設中の燃料再処理工場というものがあります。
今年30年目を迎えたという新聞記事がありました。
陸奥新報 2023年5月6日
http://www.mutusinpou.co.jp/shasetsu/2023/05/75793.html
再処理着工30年「真摯に審査と向き合うべき」
日本原燃の再処理工場(六ケ所村)が着工30年を迎えた。日本初の商業用再処理施設として1993年に着工したが、完成は既に26回延期され、現在の目標は2024年度上半期。しかし原子力規制委員会(規制委)の審査は難航しており目標通りの完成は見通せない。原燃は「安全・安心が第一」との初心に立ち返り、真摯(しんし)に審査と向き合うべきだ。
原発の使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出す再処理工場。工事は全体の99%まで進んだが、その工事が規制基準の要求に応えているかの審査が続いている。
具体的には対象となる機器や設備が膨大な数に上ることから、類型化した上で代表的な例を挙げ、審査することになっている。
ただ、昨年末の申請では大量の不備が見つかり、実質的な議論は進んでいない。原燃は自己責任で残る工事を進めているが、審査結果次第ではやり直しとなる可能性もある。
先日行われた原燃の増田尚宏社長との意見交換で、規制委側からは完成目標を掲げることが現場にプレッシャーを与えているとの見解が相次いで示された。委員からは「着実に積み重ねた目標に変えるべき」などの指摘があり、原燃側の体制が問われているのが現状だ。
増田社長は先月25日の定例会見で、審査に臨む体制を強化したことを明かした上で、着工30年については「地元の期待に応えられず残念。30年すぎて完成していないことは普通ではあり得ない」と語った。
再処理工場の完成が不透明な中、政府は「核燃料サイクル推進」を2月に閣議決定した「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」で堅持。しかし高レベル放射性廃棄物の最終処分地は未定。再処理工場で取り出すウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を既存の原発で利用する、プルサーマルも目標の12基には遠く及ばない4基にとどまっている。
全国の原発の敷地内で保管されている使用済み核燃料は増え続け、貯蔵能力の約8割と限界に近づいている。岸田政権は今夏以降、原発7基の追加再稼働を目指すが、新たな施設を建設するなど貯蔵能力のアップは避けて通れない。
プルサーマルの拡大も地元同意が課題となる。政府は交付金制度を新設して推進する方針だが、受け入れに動く自治体が現れるか不透明だ。
最終処分地の選定はまったく進んでいない。政府は2月の関係閣僚会議で「政府の責任」を明確化し、自治体への働き掛けを強化する基本方針をまとめたが、候補地調査に協力しようとする地域が増える可能性は低い。
それでもサイクル政策が堅持される以上、再処理工場の必要性は変わらない。改めて原燃は規制委側の要求に向き合い、審査を通じて安全性を立証する責務を認識すべきだ。
言っときますが、創業30年ではないですよ…竣工から30年目(笑)
これも平成4年に”にぎにぎしく”完成披露されて、稼働から一か月も経たずに冷却材漏れで止まったままの高速増殖炉「もんじゅ」と同じ時期、平成5年(1993年)に建設が始まったのです。
もんじゅと同じく使用済み核燃料が再び、燃料に生まれ変わるという待望の施設であったわけです。
まだ青函連絡船があり、原子力船「むつ」が係留されていたころ旅行したことがあったので、当時の風景はよく覚えています。
本来、六ケ所村の燃料再処理工場は26年前(平成9年ごろ)には完成して、次々に各地の原子炉から燃料棒が運ばれてくるはずなのに、30年たっても出来上がりません。
実際は出来上がってはいるのですが、いまだに工事中です。それはなぜかというと
2001年9月11日のロックフェラービルへの航空機テロで、原子力施設への防御が急遽要請されたから。
ジェット機やミサイルが飛んできても、壊れないようにもっと堅牢にしろという通達があったからです。
その工事が済んだ頃に、12年前の福島第一原発の事故で、地震や津波の対策が求められたからです。
防波堤を高くしたり、非常用電源を高い場所に移転させたり、事故が起きた場合を想定して消防設備、避難施設や指令所を離れた地点を設ける等々次々と要求だけが高くなっていきます。
だからいつまでたっても工事は完成せず、30年前に据え付けられた機械や設備もどんどん古くなっていますから、更新したり、保全修理がなされているだけなのです。
30年たっても稼働しない工場って、たぶん世界中見渡してもここだけです。
30年間1円も売り上げがないのが日本原燃(株)という民間企業です。
民間企業といっても全国の発電事業者、つまり東電や関電ら9社が出資している非上場企業です。
原子力発電所で溜まり続ける使用済み核燃料を減らすためには、絶対に必要な施設なのですが、なぜかマスコミではごみ焼却施設か火葬場以上の迷惑施設かのように報道されています。
原子力関連施設は自衛隊のように存在悪だと信じ切っている人もいるのです。
完成するかしないかという生殺与奪(せいさつよだつ)は、ひとえに原子力規制庁と原子力規制委員会という許認可役所が握っています。
ただ、地方裁判所の判例とおなじく、ちょっと偏った思考を持つ専門家も紛れている。
役人というのは本能的に自分の責任になることを極端に嫌い、責任は他人で功績は自分ということを行為の基本としていますから、重箱の隅をつつくような話が延々と続くわけです。
そしていつまでも建設完了のお墨付きがもらえない。
国の施設である高速増殖炉「もんじゅ」は建設に16兆円かかり、毎年300〜600億円程度が維持のために垂れ流し続けています。
もちろんこのお金は税金です。
一方、六ケ所村の再処理工場も総工費はだいたい同じで30年間同様に工事中のまま。この間にも雇用者には給料が支払われています。
これは電気料金として全国民から徴収されているのです。
電気代が来月から値上がりします?そりゃそうだ。政府も役人も全部民間企業(つまり電力会社)に押し付けて、完成する頃にはまた難癖をつけているのですから。
原子力発電所はいつまでも再稼働できず、使用済み燃料を受け入れる工場はいつまでも稼働できません。
古い原子力発電所を稼働するかしないかという問題ではなく、それならば新型原子炉を作ろうという話にもならず、ただただ押し問答をづっと続けているのが、日本の原子力の現状です。
中国のみならず、ドイツを除くヨーロッパ、アメリカでは原子力発電を国家を挙げて主導しているのに、日本はあいかわらずイデオロギーの話ばかり。
北欧では政府と電力事業者の二人三脚で、新型炉や小型原発を導入していくのです。背景には対ロシアで国家が団結しているから。
本来なら原子力施設を受け入れた地域は、30年も経てば一変しているはずなんですが、青森の下北半島はせいぜいマグロと恐山(おそれざん)ぐらいしか知られていない荒涼とした景色です。鉄道も道路も昭和のままでおんぼろです。
私と同世代で、希望を抱いて日本原燃という会社に就職した人は、一度も稼働することを見ることもなく定年退職するのです。現時点の稼働予定は10年先ですが、竣工40年目で稼働するといのも会社が発表した希望的な観測でしかない。
日本政府・霞が関はなんて残酷なんだと思います。人材を社会的な無能にさせているのですから。
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Saturday, May 6, 2023, 08:53 AM
今年の連休は栃木県の日光方面を旅行してきました。
有名な鬼怒川温泉から鬼怒川をさかのぼり、湯西川温泉、川俣温泉に泊まり、中禅寺湖、そして日光東照宮を抜けて、ぐるっと反時計回りに栃木北部の山岳地域を巡る旅です。
ここは源平合戦で敗走した平家の落ち武者が暮らした地域で知られています。
日光地域では知る人ぞ知る、いわゆる穴場スポットなのです
まず歴史が古い日光地域にしては安く、俗っぽいお土産物屋がないので、十分風情を楽しめます。
なんといっても鬼怒川はダムだらけの河川ですから、道路がよく整備されているので、ドライブを楽しむにはうってつけの場所。
追い越されたオートバイのライダーは近所の友人でした。こんなところでひさしぶりに会うなんて。
標高1700あたりではまだ雪が残っていました。
ひさしぶりの旅行は楽しかった。でも電車は満員で、特急券が買えず鈍行で帰るしかなかったので、ずいぶん帰宅が遅れてしまいました。
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